こんにちは、ぼしおです!JaPolishの運営と記事執筆を担当しています。
6月に入ると、日本は梅雨の時期というイメージですが、世界的にはプライドマンスというイベント期間でもあります。主にLGBTQ+の権利について啓発を促すようなイベントやパレードが、世界各地で行われるのですが、なぜ6月がプライドマンスなのか、どんな活動が行われているのか、日本ではまだ認知度の低いプライドマンスについてご紹介します。

外資系企業はこういった活動を積極的にサポートしているイメージ!日本でも広まるといいな。
今回は、プライド月間(Pride month)と呼ばれる世界での活動に関して、6月に行われる経緯や背景、どんな活動が実際に行われているかなどを、まとめてご紹介します。当事者ではない方でも、人権に関する活動の基本知識として学んでおきましょう。
- プライドマンスについて
- なぜ6月にプライドマンスが行われるのか
- ストーンウォールの反乱/暴動について
プライドマンスとは?
6月は世界的にプライド月間(Pride month)と呼ばれ、世界各地でイベントやパレードが催されます。プライドとは「誇り・衿持」を意味すると共に、「LGBTQ+のパレード」を意味する言葉として、国際的に認知されています。
北米や欧州のほとんどの地域ではプライドは6月に集中しており、世界での一般的な認知も6月ですが、地域によっては7月に行われたり、日本ではGWと重ねて開催されたりします。
また、オバマ元大統領は、プライドマンスの始まりを祝福する感動的なスピーチを行なったことでも知られていて、そのスピーチは多くのLGBTQ+コミュニティを勇気づけました。youtube等で、そのスピーチを見る事ができるので、興味のある方はチェックしてみてください。
プライドマンスの期間中は、アメリカではほぼ全ての地域で何かしらのイベントが開催されます。抗議活動のみに限らず、ダンスパーティーやパレード、ドラァグショーなど、さまざまなLGBTQ+関連のイベントが開催されるのです。

歴史的建造物が虹色やピンク色にライトアップされることでも有名だね!
なぜ6月にプライドマンスが行われるのか?
LGBTQ+の権利を求める活動の歴史の始まりは、1960年代後半の6月末にマンハッタンのストーンウォール・インというゲイバーで起きた、「ストーンウォール暴動」と呼ばれる事件です。そして、その事件こそがプライドの原点でなのです。
警察の理不尽な取り締まりに対して、同性愛者が初めて団結して抗議し、暴動となった事件ですが、この事件をきっかけにLGBTQ+当事者らの権利獲得運動が始まったとされています。
プライドウィークとは?
ストーンウォール暴動が起こったのが6月末だったことから、毎年6月最終日曜日にアメリカの主要都市でプライドパレードが行われるようになりました。そのため、6月の最終週をプライドウィークと呼ぶようになり、それが6月のプライドマンスに繋がっていったのです。
ストーンウォールの反乱/暴動について
当時、アメリカの大都市であるニューヨークやロサンゼルスにおいて、ゲイバーやナイトクラブに警察の手入れが入ることは珍しくはありませんでした。また、警察による一方的な暴力に発展することも、よくある話だったそうです。
1969年6月28日未明、普段と同様に警察がストーンウォール・インに踏み込みました。通常であれば、大人しく警察権力に従うか、店員が賄賂を渡して解決に向かうところを、この日は違いました。当時、店内から追い出された200名近くのLGBTQ+当事者が、反撃を始めたのです。
この事件に関して、俯瞰的な記録はもちろんありませんが、店から締め出された常連客が抵抗を始めたことがこの事件のきっかけとされています。また、有名なフレーズとして下記が伝え残されています。
- Why don’t you guys do something?(お前ら、何かしろよ!)
その言葉に感化されたのか、普段は無抵抗なLGBTQ+の人々は一斉に警察勢力へ反撃を始めたのでした。その暴動は数日間続き、大きな解放運動となって世界中に広まったのです。

悲しいことだけど、警察勢力からの迫害が当然のことだったんだね。
なぜレインボーフラッグが象徴なのか?

人権活動家でありアーティストのギルバート・ベーカー氏が1976年にデザインし、1978年に開催されたサンフランシスコ・ゲイ・フリーダム・デイ・パレードにて初めて使用されたとされています。
レインボーフラッグが広まった当初は、8色で構成されていました。それぞれの色に意味が込められていましたが、当時の技術では8色を大量に印刷することは難しかったため、ピンクとターコイズを除いた6色の旗が使用されるようになりました。最近では、あらゆる人種を受け入れることや、HIVへの理解を反映するために、黒と茶が含まれることもあるようです。
下記が、製作された当初の8色に込められた意味でした。
- ピンク:性
- レッド:生命
- オレンジ:癒し
- イエロー:太陽
- グリーン:自然
- ターコイズ:芸術
- ネイビー:調和
- パープル:精神
映画「ストーンウォール」
LGBTQ+当事者の方からは批判的意見もあるようですが、ストーンウォール反乱/暴動に関して作られた映画がありますので、ご紹介しておきます。事実と全く同じ内容で制作された映画ではありませんが、事件の概要や当時の背景を知る手がかりになるので、もしご興味があればチェックしてみてください。
まとめ
今回の記事では、プライドマンスについて、なぜ6月に実施されるのか、その背景などをご紹介しました。
- プライドマンスについて
- なぜ6月にプライドマンスが行われるのか
- ストーンウォールの反乱/暴動について
日本ではまだ、認知度が高くないプライドマンス。その背景や歴史を学ぶことで、世界的にどうして6月がプライドマンスと呼ばれるのかお伝えできたかと思います。LGBTQ+当事者の方も、そうではない方も、全ての人が自分らしく生きやすい環境ができると良いですね。

差別の歴史を学ぶことは、無意識な偏見をなくす第一歩。日本でもプライドマンス活動がもっと広がっていくといいな。
以上、ぼしおでした。
本記事を最後までお読みいただきありがとうございます。